実は理解していない働き方改革とは?

2020年のコロナショックによって、テレビやニュースで『働き方改革』というワードを目にしたり、耳にすることが多くなったのではないでしょうか。
働き方改革といえば、
- 残業なし
- リモートワーク
- 副業
上記のような要素をイメージする方が多いのではないでしょうか?
しかし、ふんわりしたイメージはできているもののイマイチ『働き方改革』を理解していない方が多くいるのではないかと思います。
そこで、当記事では、この記事だけで働き方改革の全容を網羅できるようにどこよりもわかりやすく解説していきたいと思います。
日本の働き方を確認

働き方とは?
まず働き方と聞いた時にどのような定義を思い浮かべるでしょうか?
- 出社 vs リモート
- 定時 vs 残業
- 固定給 vs 成果報酬
多くの人は上記のような2項対立を思い描くのではないかと思います。
しかし、このように細かい要素に分けて見ていくと働き方改革の全体像を理解するのは少し難しい。
そこで、ここでは『働き方2.0 vs 4.0』を参考に働き方を定義していきたいと思います。
著書『働き方2.0 vs 4.0』の中で働き方は大きく5つに分けられると定義されています。
- 1.0 年功序列・終身雇用の日本的雇用観光
- 2.0 成果主義のグローバルスタンダード
- 3.0 プロジェクト単位でスペシャリストが離合集散するシリコンバレー型
- 4.0 プロジェクト単位でスペシャリストが離合集散するシリコンバレー型
- 5.0 機械がすべての仕事を行うユートピア/ディストピア
上記が書籍内で定義されている働き方になります。
これをもとに日本の働き方の現状を観察していきましょう。
日本の働き方の現状を把握しよう
上記リスト内における日本の働き方は『年功序列・終身雇用』となります。
つまり、バージョン5.0まである働き方の最底辺1.0に居続けてしまっているのが日本なのです。
なぜ働き方改革が必要なのか?

少子高齢化社会
日本では少子高齢化が深刻な問題となっています。
まずは厚生労働省が掲載している人口動態のデータをご覧ください。

これから2050年にかけて人口は9000万人を割り、高齢者の割合は40%近くになると予測されています。
このような人口動態の変化から日本では具体的に以下のような問題が生じることを予測することができます。
- 少子化による生産人口の低下により働き手が不足すること
- 高齢者の増加により莫大な社会保障費を負担しなければならないこと
- 出生数が低下することで人口縮小が起き、税収の問題が生じること
上記のような問題が少子高齢化社会では生じます。
人口動態の問題に関しては、人間が20年経つと20歳をとることが不変の事実であるように間違いなくやってくる問題となります。
少子高齢化が生み出す問題を理解したい場合は『未来の年表』をぜひお読みください。
時系列に沿って少子高齢化が生み出す問題について解説してくれます。
100年時代
今のZ世代と呼ばれる1996年以降に生まれた層は平均年齢が100歳になる『長寿時代』を生きていかなければいけません。
今までの最初の20年は学校で学び、60歳まで働き、そこから20年は年金を貰いながらゆったりと暮らすキャリアプランは考え直す必要があります。
人生100年時代を理解するには『LIFE SHIFT』がおすすめです。
AI時代の到来
よく『AIに人間の仕事が奪われる』という考えを耳にします。
2045年には『シンギュラリティ』と呼ばれる特異点に到達し、人間の知能がAIの知能に破れると言われています。
現にIT技術は指数関数的に向上し、毎年凄まじい速さで新しい技術が次々と生み出されています。
このAI時代に働き方改革が必要だという考え方はなにも最近よく目にする『プログラミング』をすればいいというものでもありません。
働き方改革のきっかけ

まつりさんの死
まだ記憶に新しい2015年12月の当時24歳だった高橋まつりさんの電通過労死事件。
この問題によって長時間労働やパワハラといった問題が浮き彫りになり、『ブラック企業』といった言葉が頻繁に叫ばれるようになりました。
『仕事のために生きているのか、生きるために仕事をするのか』、労働者が一度立ち止まり自分のキャリアを、人生を考えるきっかけになり『ワークライフバランス』といった言葉が出てきたのもこの頃です。
団塊世代の退職
働き方改革に踏み込む2つ目のきっかけを生み出したのが団塊世代の引退です。
団塊世代に対してどのような印象を持っているでしょうか。
団塊世代は戦後のベビーブームに産まれた層で、人口の中で一番人口比が多い年齢層を形成します、いわば人口ピラミッドの出っ張りの人たちです。
コロナショック
最後に今回のコロナショックは働き方改革に大きな影響を与えました。
約10年に一度のサイクルでやってくる大きな不景気は経済に多大な影響を及ぼすと同時に新たな時代を形成します。
ちなみに前回はリーマンショックによる大不況の中、台頭したのはGAFAでした。
今回のコロナショックでも株価を見れば、大打撃を受けた業界と大躍進を遂げた企業が明確に分かれてしまいました。
それに伴い働き方改革も大きく変化していきます。
今まで踏み出そうとしなかった企業までリモートワークを許可し、オフィスを縮小し、時には社員をリストラして財政を安定させました。
日本は働き方改革によって1.0の働き方からレベルアップするのですから、『リストラ』という言葉が当たり前になるのは時間の問題です。
そもそも辞めさせられる不安もなく、年をとるまで雇ってもらえるなんて考えているのは日本だけなのですから。
働き方改革時代でやるべきことは?

世の中の流れを理解する
まず働き方改革を始める前に世の中の流れを正しく把握しましょう。
なぜ、まず理解が必要かというと、全体像を理解していないと細部の『リモートワーク』『副業』『ライフワークバランス』といったそれっぽいワードばかりに目がいってしまい、肝心な働き方改革を見失ってしまうからです。
世の中について理解するには大きく2つの方法があります。
- 本や新聞から毎日最新の情報をインプットする。
- 経営者の話を聞く
まずは何と言ってもインプットを欠かさないことです。
1つのことで突き抜ける
世の中の流れを理解した後は1つのことで突き抜けることが必要です。
『有名人』になれということではありません、月に20 ~ 30万会社に雇われなくても自分で稼げるようになるまで1つのことに集中することが大切であるということです。
ここに関してどんな働き方をしても特に問題はありません。
会社に雇われなくても生活できるお金を生み出すことができれば、会社に通わなくてよくなった時間で新しいことにチャレンジできるからです。
ワークライフバランス、自分が将来やりたいこと、そんなことは後からでも考えることができます。
とにかく収益を作り、自分の時間を生み出すことが必要です。
360度青く見える芝
2020年以降の、働き方改革後の時代に正解はありません。
なんせ、ここ数十年正解があった働き方をここで辞めちゃおうと言っているわけですから答えなんてものがあるはずがないのです。
自分の親の世代は、いい会社に入って、マイホームマイカーをもち、家庭をもつ道が見えていたでしょう。
しかし、今目の前は残念ながら360度背丈の長い草木が生い茂っています。
もう自分でその草木を刈り取りながら道を作っていくしかないのです。
そこで360度の草木を刈っていては埒が明きません、だからこそ一点突破で刈り取ってしまうのです。
まとめ

いかがでしたか。
最後に当記事を振り返っていきましょう。
まず、日本は5段階の働き方の最低1.0の現状にあり、そこから打開するのが『働き方改革』です。
その日本の現在の『終身雇用・年功序列』では、少子高齢化問題、100年時代問題、AI時代問題に対応することができません。
またその働き方改革の引き金を引いたのは、電通の過労死問題や団塊世代の引退、コロナショックがありました。
そんな働き方改革の時代を生き抜くには新聞や本から最新トレンドをしっかりとインプットして、何か1つのことを『会社の給与と同等の収益が得られるまで』突き抜けて、あいた時間で自分のキャリアプランについて考えるのが大切である。
今回は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。